赤い光の下にteidoi2018年12月26日読了時間: 1分その紅葉の木の下に来たとき、辺り一帯が赤い光に満たされていた。写真を取ろうと空に向かって紅葉を見る。紅い。目を地面に落としても紅い。落ちている紅葉のせいではない。そこではじめて、辺りの空間の赤くなっていることに気づく。上ばかり見ていたせいで立ちくらみでもしているんだろうか。疲れで気がふれたのだろうか。それまで、十一月の薄暗くなった光に目の慣れたぼくたちにとっては、五感の錯覚かと思うほど、赤く見えたのだった。
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