LIFE IN PICNIC
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LIFE IN PICNIC #001
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遠くに友人 (ODENSE)
気温、摂氏一度。くもりときどき晴れ。
朝、スマートフォンから、デンマークのオーデンセの天気が出てきた。オーデンセとはデンマークの首都コペンハーゲンから特急電車で約二時間離れた、童話作家の生まれた町がある、都市である。
いまいる東京・青梅、摂氏二度。たまたま、北欧の彼の地とはあまり変わりがない。
旅で訪れたときや、東京に帰ってきてから、しばしば、その都市の天気を登録する。その土地で顔を見知った人ができれば、この天気のもと、何をしているだろう、何を思っているだろうと考えたり、あの草っ原で見たあの木はどんなだろうと想像したり。
空間は。かなり離れていても、見知った人が、彼の地にいて、その人をふと思うとき、晴れなのか曇りなのか雨なのか、気温は、氷点あたりか、暖かいのかと分かるだけで。なんとなく離れた世界が目の前に迫ってくるように思えるから不思議だ。妄想が過ぎるのかも。
オーデンセ、日の出午前八時二十八分。東京は、いま八時過ぎ、彼の地なら、まだ日は出ない時分か。一か月ほど滞在した初冬の十一月、毎朝真っ暗ななか、窓の大きなホテルの食堂で、ライ麦パンにチーズや鰊の酢漬けを載っけて食べて、二杯目のコーヒーを紙カップに入れて仕事場に向かった。仕事場の大学に着く頃、ようやくと夜が明けて、誰もいない大学構内へ入っていくのだった。
かたや、東京の日の出は、午前六時五十分。
いま、デンマークはどんなだろうか。午前零時過ぎ。海から漂ってくる湿気った冷たい空気が静かになったころだろうか。
2018年1月 (#001)
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