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LIFE IN PICNIC
STORY
LIFE IN PICNIC #009
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月の巻 1 - 闇間の満月
月の美しさはむしろ、いかに陰のかかっているかにある。
月の上の、光に映らない陰影こそは、自然界を含め、世の中、均一にできないことの恩恵である。
月の隠れる瞬間、失った言葉を発する者たちがいた。光で満たされない目に満々と闇を蓄える者たちがいた。鳥たちは口をつぐみ、烏さえも息をひそめた。
午後十時三十八分、世界が闇に落ちいるとき、うたた寝をしていた犬たちは静かに眼を開けて、窓のそばに歩いていく。たいてい、ガラス窓は閉まっているが、窓の開いた家に住んでいる犬は外に出て行く。
彼らはまだ見知らぬ世界へとトンネルを掘っている。地球の中心に向かって。いつの日か、地球のマントルに達したとき、彼らは、マグマという切り札を使って、人間を支配しようと企んでいる。ただ、彼らの多くは鳥目なのであるが。
2018年11月 、満月の晩に
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